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アペンタクル(ワイド)に対する過払い金請求の現状

原案:司法書士 相澤 剛 更新

アペンタクル

アペンタクルと聞いても、ピンとくる方はあまりいらっしゃらないのではないでしょうか?

アペンタクルの元の名称は、「ワイド」です。この「ワイド」という社名なら思い出す方もいらっしゃるかと思います。

アペンタクルは他のメジャーな貸金業者と比較するとマイナーな会社になります。知る人ぞ知るこのアペンタクルに対して過払い金請求をすることができるのか?非常に気になると思います。

結論を申し上げると、満足のいく過払い金を取り戻すことはできません。アペンタクルは、大手貸金業者と異なり、基本的に過払い金を支払わない会社であるからです。

アペンタクルに対する過払い金の回収がなぜ厳しいものなのか、本記事を読むことで理解することができます。

アペンタクル過払い金【自分で診断】

アペンタクル過払い金の診断はご自身でもできます。
発生条件のポイントは、アペンタクル(ワイド)のカードでキャッシングした時期が2007年以前か以後か。
発生条件に合致するかどうか明確でない場合はとりあえず調べたほうがよいでしょう。
なお、利用したのがショッピングリボ払いのみの場合は過払い金請求できませんのでお間違えなく。

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アペンタクルに対する過払い金請求

アペンタクルの沿革と取引履歴の開示期間は以下のとおりです。

アペンタクルの沿革

アペンタクルの前身のワイドは、1973年創業の会社で栃木県宇都宮市に本社があり、東日本を基盤として営業しておりました。

2004年にワイドは皆様お馴染みのアイフルの傘下となりました。そして、2007年には、貸金業を廃止しております。

その後、ネオラインホールディングスの傘下となった後、ネオライングループから切り離され、社名を現在の名称「アペンタクル」に変更しております。

貸金業を廃業すると、営業していたころの債権の回収のみしかできません。通常、貸金業を廃業した会社は、数年経過すると、倒産するパターンが多いです。

しかし、アペンタクルは、廃業から16年経過しても、未だに存在しております。

取引履歴の開示期間は1~2カ月程度

アペンタクルの取引履歴の開示期間は、一般的で、おおむね1ヶ月から2か月程度で開示されます。消費者金融系の平均が1ヶ月から2か月程度ですから、平均的といえるでしょう。

アペンタクルに対する過払い金請求をやめたほうがよい理由

アペンタクルに対する過払い金請求をやめたほうがよい理由について説明いたします。

解決方法は裁判一択

アペンタクルは、2007年に貸金業を廃業し、新規貸付を停止した会社です。

アペンタクルは、2007年当初から、請求額の10%にも満たない金額を提案してくるという状態でした。その一方で、自身が保有している貸付債権については、びた一文まけないという方針を取っておりました。

例えば、アペンタクルから借入をしている方が債務整理手続(任意整理)を取った場合、通常の消費者金融系の会社であれば認めてくれる分割弁済の交渉を一切認めません。

そして、任意整理で和解をする場合は、和解内容は一括払いのみで、かつ、支払日までの利息を付けないと和解しないという酷烈な対応を取る会社です。

そういう方針の会社ですから、任意での交渉(裁判をしない交渉)では埒が明きません。よって、裁判をするという形になります。

訴訟提起後、一般的な消費者金融系の会社であれば、判決を取得されるのを非常に嫌がりますので、判決前のある段階で、申し分のない好条件の和解になることが多いです。

ところが、このアペンタクルはそういうことは一切ありません。勝訴判決を取得しそうになっても、提案金額は変わりません。

判決取得しても回収できるとは限らない

裁判をしながら、交渉を継続しても何ら進展がなければ、最後の手段として、債務名義(確定した勝訴判決を得ること)を取得して、アペンタクルの財産に強制執行をかけざるを得ません。

現実的なやり方としては、アペンタクルが保有している銀行預金債権を差し押さえる債権執行です。

この預金債権の債権執行ですが、まず問題となるのが、アペンタクルが保有している口座を知らなければ、それができないということです。

最低限、銀行名及び支店名まで特定する必要がありますので、依頼者が返済をしていた口座等になるかと思います。

次に問題となるのは、差し押さえた口座にお金が入っていることが債権回収の条件となります。もし、その口座にお金が入っていない場合には、その債権執行は空振りとなります。

空振りとなれば、それまで、進めてきた手続きは全く意味をなしません。

債権執行経験者であれば、ご存じかと思いますが、通常、誰もが知っている口座(債務者からの返済口座など)にはお金がほとんど入っておりません。
(会社にお金がないのか、それともどこかに存在するのかは不明です。)

一方、差し押さえた口座にお金が入っていれば回収を図ることはできます。

費用倒れになる可能性

アペンタクルに対する過払い金返還請求訴訟、アペンタクルの預金に対する差し押さえ(債権執行)を行うには、裁判所に納める実費分と専門家に依頼する手数料・報酬が当然かかってきます。

過払い金を専門に扱っている事務所であれば、上記の流れは予想がつくので、通常、アペンタクルに対する過払い金請求を取り扱っていないのではないかと思います。

一方、アペンタクルに対する過払い金回収の依頼を引き受けてくれる事務所があるとすれば、着手金や裁判所に納める実費分、強制執行の手数料・事務所報酬を予め納める形式になるかと思います。

そうすると、「判決まで取得して、無事にアペンタクルに対する預金口座まで差し押さえたが、お金が入っていないので、回収できません」という結果になった場合には、手続き費用だけが虚しくかかるだけということになります。非常に悲しい結末です。

まとめ

アペンタクルに対する訴訟提起から判決取得まで順調に進んだとしても、その先が未知数であるということが理解して頂けたかと思います。

「お金が有り余っているので、最悪回収できなくても、全く問題ないので、アペンタクルに対する過払い金請求をしてほしい」という方は、あまりいらっしゃらないと思います。

費用対効果を考えてアペンタクルに対する過払い金請求はやらないのが正解となります。

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