原案:司法書士 相澤 剛 更新
「過払い金は欲しい。でも家族に知られたら困る・・・」
そんな悩みを抱える依頼者向けのオリジナルサービスをはじめたことがあった。
その名も『秘密裏コース』。
開業当初は今よりも圧倒的に多かった、
「旦那に知られたら困るんです」
「妻には絶対内緒でお願いします」
などの相談。
過払い金に関する情報も周知不足で、何かとネガティブに考える傾向が強かったあの頃。
そのせいで、過払い金があると知りながらなかなか相談に踏み切れない。
依頼者ファーストを掲げる拙者としては、この現状を見過ごすわけにはいかなかった。
多くの方にとって「安心して相談できるサービス環境」の必要性を痛感したわけでござる。
現在はニーズの変化もあり、当サイトは休業状態。
秘密裏コースが誕生した当時の状況を振り返りつつ、現在と何が違って、どこが変わらないのかみていくことにしよう。
現状、相澤法務事務所に過払い金相談に来る人のほとんどは、借金を返し終わって穏やかに暮らす人々。
開業当初はまだ返済中の方も多く、中には任意整理に該当する方もいた。
「戻ってきた過払い金で、借金200万円を完済」などの話も珍しくなかったくらいだ。
当時は、借金とセットの過払い金相談が多くを占めたのでござる。
日本では借金に対するイメージがすこぶる悪く、アレルギーのように拒否反応を示す人も多い。
サラ金にお金を借りた人を指して、「ダメ人間」の烙印を押す人も。
そんな状況だと借金の事実をなかなか言い出せない。
当然、妻や夫など、身近な存在にも内緒にしたくなる。
実際には、請求手続きのスタートから入金に至るまでのプロセスで、プライバシー情報が会社や家庭に漏れることはない。
よほどの下手を打たない限りは。
だが、内緒で依頼したい人というのは、大きい不安のあまりどんどん悪い方向に考えるもの。
いくらこちらが「大丈夫ですよ」と訴えても、そう簡単には信じてもらえない。
これはコンテンツにして「安心」「信頼」をきちんと可視化したほうがいいと感じるようになった。
当時は拙者もまだ、駆け出しの新米司法書士。
WEBコンテンツの重要性は認識しつつも、見せ方や興味の引き方について、今ほど充実した知見はなかったと言える。
そこで家族に内緒にしたい人向けの専門サービスを手掛けようと思っても、通常サイトの範囲内で見せられたらいいかなー程度の認識であった。
それに対し、噛みついたのが当時在所していたスタッフのS氏。
彼は、
「どうせはじめるのなら目立つような工夫をしましょうよ。秘密だから忍者のキャラクター創るなんてどうです?」
と言ってきた。
それを受けた拙者は
「法務事務所だよ? ふざけてると思われないか?」
となかば懐疑的。
当時はまだ意外と固かったのだ。
S氏はもともと他業種出身ということもあり、常識はずれのユニークな発想ができる人間だった。
かくいう拙者もさまざまな経験を積んで司法書士になった身、ガチガチの法律脳というわけでもない。
S氏の意見にも一理あるなと思ったからこそ、「では秘密裏コースで行こう」という結論にいたった。
ちなみに、ズバズバ切りまくる今の拙者は、このとき誕生した法務忍者キャラクターが原型となったのでござる。
不安がっている依頼者に対し、ただ「秘密を守ります」というだけでは足りない。
いかに安心の依頼が約束されているか、目に見えるようなかたちで示さなければならない。
そのためには具体的な対策を示すのが一番。
コンテンツでは、「依頼」「面談」「電話」「郵送」「交渉」の5段階に分けて、各層における注意ポイントや必勝ツールを提示した。
つまり、秘密の奥義を伝授したのでござる。
秘密を守るための具体的な対策が見えることで、依頼者のほうも、「ここまですれば安心だろう」と自分に言い聞かすことができる。
家庭でおどおどすることもない。
このような経緯から誕生したのが、法務忍者あいきん丸が奥義を伝授する『秘密裏コース』でござる。
そんないわくつきのサイトも、時代とともに依頼ニーズが代わり、その役目を終えて今日にいたる。
かに思ったが、昨今はビジネス色が進んで「依頼者の立場でサービスを受ける」という基本精神が形骸化しつつある!
内緒にしてほしいと静かに願う依頼者の立場を思って生まれた『秘密裏コース』。
拙者がいかに心を砕いてサービスをデザインしたか、その精神を今一度知らしめるときが来たようだ。
さあ眠りから覚めろ! 秘密裏コース!!
秘密裏コースその一は、依頼前の準備における極意でござる!
過払い金請求するには、まず情報収集から入るのが基本。
当時すでに、ネット検索は当たり前のように行われていた。
ご存知インターネットは、どのサイトにいつアクセスしたかの履歴が容易に分かる仕組み。
これは便利な反面、調べた内容を身内や他者に知られるリスクが高まることを意味する。
当時と今の違うところは、スマホ利用が圧倒的に増えたこと。
スマホで「か」と打っただけで「過払い金」と出てしまい、奥さんにスマホをとられて、「あなた何これ?」なんて突っ込まれたら万事休すでござる。
便利な世の中になって、リサーチもサクサクできるようになった。
しかし便利の裏にはリスクも潜むと心得るべし。
パソコンやスマホでネット検索したら、履歴を削除する。
ただ、消し忘れとか削除の作業が抜けることはどうしてもある。
自宅で調べる際にいちいち神経を使うのもストレスになるだろう。
そこで活用したいのが、ネットカフェでござる。
パソコンもインターネットもフリーで使えて、しかも個室の空間。
プライバシーは完全に守られているから、何を調べても気に留める必要はなし。
履歴を削除する手間が省けて、気も楽でござるよ。
秘密を完全に守れる環境が整ってこそ、リサーチも鉄壁となる。
情報収集の肝となるのは、事務所探し。
過払い金の回収率が高くて、なおかつ費用が安い事務所こそ、あなたの満足度を高めてくれるパートナー。
検索してトップに名を連ねるのは、おそらくテレビCMでよく聞く大手事務所だろう。
「相談料無料」「豊富な実績」「専門家対応」などの甘い言葉に引かれることなく、必要な情報は何かを冷静に分析すべし。
何が無料で、どのサービスにいくらかかるのか?
その点が依頼者にとって重要なはずだ。
実績豊富でノウハウはあっても、事務員一人ひとりにきちんと浸透しているか?
中には、計算方法についてろくに答えられないオペレーターもいると聞く。
そんな事務所に、業者との交渉を任せてよいだろうか?
すべての情報を秘密にするカギは最初にあり。
過払い金回収の成功も、最初の準備で決まる。
拙者はこれまで4,000人以上の顧客と面談してきた。
現在の相澤法務事務所は、規模が大きくなったこともあり、複数の専門家が対応する体制でござる。
当時は個人事務所だったので、拙者ひとりが対応するしかなかった。
今は複数の有資格者を抱え、より多くの依頼者の相談に乗れる体制でござる。
ただし、トラブルが起こったときは代表相澤が対処、ささいな問題に対してもチェックが入る仕組みは変わりない。
大手事務所は抱える弁護士・司法書士の数も多いが、何しろ「取れるものは何でも取る」という大量受注の体質だから、一人ひとりと充分に面談できるのも難しかったのだろう。
重要な説明は事務員に任せ、最後の確認だけ専門家がする「5分面談事務所」も当時から少なからずあったことが分かる。
この極意のポイントは、「代表者が責任を持つ」という点だ。
当事務所は、相澤イズムを引き継いだ有資格者が対応にあたる。
責任の所在がしっかりしているので、依頼者も安心して任せられる。
過払い金に関する情報は、メリット・デメリット含めすべてオープン。
「何で満額回収できないの?」と聞かれれば、誠心誠意説明に努める。
当時はまだホームページの内容が薄かったので質疑応答も丁寧にこなしたが、今はほぼすべての情報を網羅できているからインプット済の依頼者ばかりで助かる。
情報豊富なコンテンツに日ごろから目を通していれば、事務所には守秘義務があること、よほどのことがない限り業者から郵送物が届くケースはないこと、なども分かるため、安心。
何より、代表者が「何かあれば責任を取ります」と言っているわけだから、どうか楽な気持ちで相談してほしい。
頭数が増えたことで対応キャパは拡大し、全国無料出張相談サービスも展開できるようになった。
たとえ拙者が現場に出なくても、依頼者ファーストの精神を引き継いだ先生たちが相談から面談、交渉まで抜かりなく遂行してくれるので、何も心配はしていない。
ひとりですべて担当していた頃と比べ、パフォーマンスやサービスのクオリティはむしろ上がったといえるだろう。
これは、必要以上に規模を大きくせず、少数精鋭の集団にこだわったところが大きい。
組織の強化で出張サービスも可能となり、地方に支店を置くのと引けをとらないくらいその恩恵を浸透させることに成功した。
大手化もしようと思えばできたかもしれないが、それでは依頼者ファーストを叶えられないと思い、選択しなかった。
これだけは誇りに思えるでござる。
ちなみに拙者は今何をメインに活動しているかといえば、コンテンツ作りのほうでござる。
いかにして広告費を削り、必要最小限のコストで収益の最大化を図れるか、その点に専念しているところだ。
電話する機会を増やせば増やすほど、漏れるリスクは高まると心得るべし。
当時の連絡手段は、電話とメール。
現在はメールを廃止し、電話とラインに変更。
メールを廃止した理由は、一度誤送信してしまうと取消がきかないなど、リスク管理上の問題点があったから。
その点、ラインは取消機能があるから(最近できるようになった)、受任後の事務連絡ツールとして重宝できる。
電話連絡は、むかしも今も番号通知が基本。
こちらから折り返しの電話をかけるときも、時間指定で依頼者の都合のよいタイミング(周りに誰もいない時間など)でかけ、情報漏れの防止に努める。
申し込み電話だが、「見知らぬ業界にいきなり電話するのはちょっと・・・」という人もいる。
当事務所ではその不安を解消すべく、「メールフォームで申し込み」→「指定時間に事務所から電話」というふうに、ワンクッション置くことで依頼しやすい環境を整えている。
依頼者の電話番号は、名前で登録。
同時に、秘密希望者は名前とともに「秘密」と分かるように登録するので、電話がかかってきたときは「秘密の依頼者だな」と即断できる。
そんな情報も、事務所スタッフみんなで共有するから漏れはなし。
打てる手段はすべて打つ。
「秘密は守る」と拙者が言えば、絶対に守るでござる。
隠しておきたい借金の事実。
あまりに過敏になり過ぎるあまり、態度に出て身内に不審に思われるかも?
不審な態度に疑念を抱かれた結果、ことが露見する恐れもあるから注意しないといけない。
「この前どこに電話していたの?」と奥さんに聞かれて「あ~その~いや~」としどろもどろになって答えたら、「浮気してるんじゃないの?」と間違った方向に疑われ、密かにスマホを盗み見られるなんてことも・・・。
浮気を疑われなくても、いつもと様子がおかしい態度だと、人は不審に思って詮索したくなるものでござる。
疑心を募らせた奥さんから相澤法務事務所に電話がかかっても、本人ではない以上、こちらから事情を話すことはしない。
守秘義務がある以上、当然のことでござる。
「そこまで考える必要あるの?」と思われるかもしれながい、反対にそこまで考えているからこそ、秘密を守る鉄壁の防御ができ、多くの依頼者を救うことができているわけでござる。
以下に示す対策を施せば、郵送も怖くない。
依頼者と事務所の間で書類のやり取りがあるとすれば、ふたつ。
ひとつは、裁判の委任状。
訴訟提起する場合、裁判代理をお願いする委任状を書いてもらわなければならない。
裁判所に提出するものだから、無論正確性が問われる。
ささいなミスや不備でも書き直しになることがあり、そうなると何度も提出する羽目に。
これは、新人の専門家にありがちなミスでござる。
拙者の事務所では、面談時に委任状を書いてもらう。
顔合わせのときに書いてもらえば、ミスがあっても指摘できるし、郵送で送る手間もなし。
もうひとつは、完了書類の受け取りでござる。
和解書や領収書、取引履歴などを最後に返却して、過払い金請求手続きは終了を迎える。
返却方法には郵送もしくは来所のふたつがある。
秘密を守りたい方ならば、来所のほうが無難かもしれない。
が、「遠方なので取りに来れない」方もいる。
そんな方におすすめなのが、「郵便局留め」。
その名のとおり郵便局に留めてもらう方法で、全国どの郵便局でも利用可能。
近所の郵便局を選んでもよし、都市部の大きな支局を選んでもよし。
はやり、秘密を守りやすい場所の局がよいだろう。
この方法を何千件とこなしてきたが、一度たりともミスやトラブルはない。
ちなみに、郵便局から通知などは来ないから、折りを見て確認に行くべし。
完了書類は、和解後1週間前後で届くよう手配する。
秘密の客であろうとなかろうと、拙者の事務所では書類郵送は1回のみ。
頻繁に郵送や再送などを繰り返せば、それだけ秘密が漏れてしまうリスクも上がる。
段取りが悪い事務所、実務に慣れていない事務所は、リスクファクターが多いから気をつけるべし。
「書類なんか送ってきて、何で面談のときにわたさないんだ・・・」
「一度署名した書類に不備があり再送だと・・・」
「間違って書類を送付しただと・・・あれだけ秘密を守れと言ったのに」
勘弁してよ、ということが起こりえるわけでござる。
拙者の事務所では、面談時にわたせるもの、受け取れるものはこの場で処理。
すべて終わった後の完了書類くらいで、それも来所もしくは郵便局留めで万全。
心配無用の極意を用意してあなたの依頼をお待ちするでござる。
裁判を望まない依頼者が多かった時代の話でござる。
現在は訴訟もありの戦法で過払い金回収に励んでいるが、当時は全件任意和解の円満モットーが方針だった。
比率的には、7:3くらいの割合で裁判を希望しない「穏便解決派」が多かったのでござる。
委任状を書くだけで手が震える人もいて、彼らからすれば過払い金返還訴訟は「おおごと」だった。
また、受任できる有資格者が拙者ひとりしかいなかったのも大きい。
もちろん、裁判派と任意派の比率が反対だったら、訴訟提起もできる体制を整えて依頼者ファーストを実現していただろう。
依頼者が望まないことは、拙者もまた望まないのでござる。
ちなみに、任意和解の額は水準レベルを超えて、ほかの事務所よりも多かった。
抵抗業者といえばアイフルだが、当時から嫌がらせに励んでいた。
依頼者の自宅にも平気で電話。「その司法書士で大丈夫ですか? 非弁行為ではありませんか? 注意してくださいね」といって揺さぶりをかけてくる。
裁判を避け、円満&早期解決をモットーとしていた拙者の事務所では、もちろんそのような心配ごともなかった。
依頼者のニーズが変化すれば、それに合わせて方針を変えるのが拙者のスタイル。
現在は満額回収を望む方が増えたため、訴訟提起もビシバシするようになったのでござる。
法人化して有資格者が増え、体制は盤石となった。
たとえ裁判を選択肢に入れても、円満解決がモットーであることに変わりはない。
たとえばアイフルのように、泥沼化する訴訟もあるわけでござる。
アイフルは自宅に郵送物が届く手続きをあえて選んでくることがあり、秘密を守りたい方は戦々恐々となる。
多くの方がこのような業者と揉めることを望んでいないため、アイフルとは妥協点の一致を目指す方向で交渉する。
中には勝手に裁判する事務所もあるから気をつけるべし。
秘密な人はもちろん、秘密じゃない人でも完璧。
手続きの事実を家族に、友人に、知られることはない。
実は、別に特別なことをしているわけではないでござる。
プライバシー保持、依頼者の心理、安心して手続きすることの大切さ、嫌がらせをしてくる業者の特徴・・・。
通常よりこれらについて十分理解し、業務を進めているから、「秘密にしてほしい」というニーズにも即座に対応できるわけでござる。
プロ意識が当たり前だからこその守秘義務遂行。
顧客ありきのサービス精神を第一とする細やかな対応。
ユーザー満足度を高めるために、アイディアは惜しみなく創出。
初期の段階でこれほど鉄壁の姿勢を維持できたのは、依頼者ファーストの精神が強固だったからだと自負できる。
本物は、最初から本物でござる。