いけない、私はまだ返し終わっていない身です
※裁判なしの場合
※裁判なしの場合
原案:司法書士 相澤 剛 更新
ここからは、あいきんくんがニコス過バライ金請求について、難しい専門用語なんか一切使わず、一般目線のやさしい口調で解説していくよ!
ニコスの羽振りがよいのはなぜ?
いっぱい返してくれるその思惑は?
ニコス過バライ金請求でデメリットになる人はぶっちゃけどんな人?
そんな情報がここではわかるよ!
それではあいきんくんのぶっちゃけシリーズ・ニコス編、いってみよう~!
あいきんくんのぶっちゃけ ニコス編
これから過バライ金請求しようと考えている人にとって、一番気になる情報といえば何だろうね?
それは、「ニコスからどれくらい過バライ金が戻ってくるのか?」
あるいは「ちゃんと戻ってくるのかな? 揉めたりしないのかな?」
こんなところじゃないだろうか?
ニコスに関して言うと、ほとんど心配ないよ!
それはニコスの特徴を見ればわかり切ったことさ!
「過バライ金の返還を訴訟で決着付ける」といっても、そんなに騒ぐ話じゃない。
過バライ金を返すか返さないかは、すでに決着が付いた話なのだから。
わざわざ裁判するのは、金額の面で相手の譲歩を引き出すのに有利なため。
怖~いイメージのある消費者金融でも、法廷の場でそんなに激しく抵抗してくるところはほとんどないよ。
法廷で大人しくなるのはクレジットカードの信販会社も同じ。
「過バライ金を返さなければならないことは、最高裁の判決で決定済み」これが大きく後押ししてくれる。
そして、この決定に「返す側の資金力」が重なれば、たくさんの過バライ金が戻ってくる公算が高くなる。
ニコスは三菱UFJグループのクレジットカードだから、資金力に関しては申し分なし。
裁判しなくても、過バライ金元本の90%が戻ってくる。
裁判を選べば、元本100%に加えて利息まで返上。
まさに「金持ち喧嘩せず」で、三菱UFJ銀行という立派な親会社の存在が効いている。
基本的に、どの業者も過バライ金の返金額については予算を充てているから、資金力が豊富なところほど多めに返してくれるってことだよ!
ニコスといえばクレジット業界で確固たるポジションを築く有名ブランドだよね。
資金力もあって世間にも名前が通っている会社が、過バライ金訴訟で数万円値切るためにセコセコ・ガツガツしているとの評判が伝わったら・・・
アイフルみたいに、露骨な時間稼ぎ戦法を使ってきたら・・・?
もうイメージはガタ落ちだよね?
そもそも、いくら粘っても裁判で徹底的に争われたら結局は「支払え」という命令が下されることになる。
確かに「手ごわいニコス」との評判が伝われば、交渉を託された事務所も譲歩してきて値引き交渉がしやすくなるかもしれない。
けれど、そのような泥臭い戦法でコツコツ予算額を削ることに成功するのと、なりふり構わぬ値切り戦術によるイメージ悪化とを天秤にかけたとき、どちらがニコスにとってプラスに働くだろうか?
イメージに色が着いて顧客を失うことのほうがダメージは大きくなると思わない?
そもそもニコスは三菱UFJグループだから、がんばって値切る必要もないもんね。
こんなふうに、大きな視点でニコスという会社の特徴を見ていくと、過バライ金の戻りが多めになることも納得できるんじゃないかな?
ここのページでさんざんニコスといってきたけど、正式名称は「三菱UFJニコス」だからね!
ニコス(NICOS)といったら、今はなき日本信販のことを思い浮かべる人も少なくないだろうね。
「ニコスに過バライ金請求がある」という人って、ひょっとするとそれは日本信販時代に借りたお金の可能性もあるよ。
だとすると、時効に要注意だ!
今のニコスは、UFJカードと日本信販の「NICOSカード」が合併して誕生したんだよね。
だから、本家本元のニコスは日本信販だといってもいい。
このふたつのカードが合併して、「三菱UFJニコス」が誕生。
三菱UFJニコスは、日本信販の債権や債務も引き継いでいるから、当然過バライ金を債権者(グレーゾーン時代に日本信販からお金を借りていた人)に返金する義務も生じる。
だから、日本信販時代にお金を借りていた関係で過バライ金が発生する人は、ニコスを相手に返金の請求をすることになるんだ。
で、注意したいのが、UFJカードと日本信販が合併した時期。
これが2005年というから、今から15年ほど前の話。
ニコスに対して「日本信販」のイメージが強い人は、おそらく日本信販時代にたくさんお金を借りていた人の可能性が高い。
その人がつい最近まで三菱UFJニコスのユーザーだったら問題ないけど、とっくの昔に返し終わっていて過バライ金の請求がまだだったら、時効にかかる恐れも・・・!
ニコスのことを相変わらず「日本信販、日本信販」といっている人、過バライ金について調べたことある?
ないという人は、大急ぎで取引履歴のチェックだ!
日本信販は、キャッシング専用のカードローン「マイベスト」も発行していたよ。
このカードローンも以前に高めの金利で貸し付けをしていたから、過バライ金が発生する可能性はある。
マイベストも同じく請求先は三菱UFJニコス。
ニコスに取引履歴を取り寄せてみると、マイベストに借入した記録があるかないか判明するよ!
ただし、マイベストの過剰金利って18.9%と他業者と比べて低めだからそんなにたくさん戻ってこないかもね?
でも一応確認だけでもしたほうがいいよ!
あと、DCカード、シェル・エネオスの請求先も同じく三菱UFJニコスということを覚えておこう!
ニコス過バライ金請求手続きが、何からはじまってどんな感じで進み、どの時点で決着となるか、大方のイメージをしておこう!
実際は業者への連絡も裁判も司法書士に任せることになるので、基本的に依頼者は待っているだけでいいよ!
面倒なことは全部ぼくたちに任せちゃってOK!
依頼者が「あ~これで終了、一件落着!」と思えるのって、自分の口座にお金が振り込まれたときだろうね。
入金日をゴールと定めた場合、ゴールテープが切れる日というのは、相談した日から何か月後だろうか?
たとえば、相談開始日が2021年1月1日だったとする。
これまでの実績やデータから、入金日がいつくらいになるかの割り出しはとても簡単!
裁判なし | 裁判あり | |
---|---|---|
入金日 | 5月31日 | 6月末もしくは7月 |
相談から入金まで |
5ヶ月 | 6~7ヶ月 |
こんなふうに目星を付けることができる。
この6~7ヶ月の間に、過バライ金がどれくらい出るかの調査や業者への受任通知、もろもろの連絡通達、電話交渉 or 裁判交渉などを進めていくよ。
相澤法務事務所に頼めば、入金日がいつくらいになるかは、相談する前にわかっちゃうわけ。
相談したのが〇月〇日だから、解決するのはだいたい×月×日ね! という具合に即答できるよ!
そんなふうに手続きがどんな流れで進んでいつ頃完結するかイメージできるようにと思ってつくったのが、基本編の期間シミュレーションよ。
だからもう少し細かい流れを確認したい人は、ぜひシミュレーション表をチェックしてね!
ニコスは入金スピードがはやい印象のある業者だね。
これはクレジット業者全般にいえる特徴だけど、入金日が裁判なし・ありでそう大差ない。
これが消費者金融だと、裁判交渉を避けるために駆け引きとして入金日を遅らせる戦術を使うところが目立つけど、クレジットカードの場合はそんなやり方はあまり見られないね。
ニコスの場合も、裁判なしとありで入金日が1ヶ月程度しか違わず、しかも戻ってくる金額が10万円以上も多くなるところを見ると、裁判のほうがメリット多いのかなという印象が強い。
もちろん単純に裁判自体が嫌いだったり、特別な事情で1日でもはやく返してもらわないと困るといった人は、無理をせず電話のみの交渉を選ぶといいよ。
ニコス過バライ金請求なんて楽勝! と思った人、ちょっと待った。
楽勝な人もいるけど、立場や状況によってはうまく運ばないケースもあるから気を付けよう!
じゃあ、どんな人がニコス過バライ金請求で要注意になったり、不利になったりするのか?
ニコスへ過バライ金請求する人たちのなかで、特に注意したいデメリットがある人を「ニコスデメリット3人衆」と呼ぼう。
それは次のような人たちだ!
●返済中の借田真々男(かりた・ままお)さん
●地方銀行カードローン(保証会社がニコス)を利用中の保正田よし子(ほしょうだ・よしこ)さん
●平成6年12月以前からニコスと取引があった足内よう子(たりない・ようこ)さん
あいきんくんは、この3人の相談にのることにして、それぞれアドバイスを送りました。
その一幕をここにご紹介しましょう。
借田真々男さんの相談
完済後? それとも返済中? 完済後の請求だったら特にデメリットはないんだけど
いけない、私はまだ返し終わっていない身です
あちゃちゃ、それじゃあ過バライ金の額によってはブラックリストに載るかもよ?
それ、結構ヤバいやつですよね・・・
そうだね。これに引っかかるとカードローンやクレジットの利用ができなくなる確率が高いね。これは他社カード全部が対象になるよ
う~ん、そいつはまずいな・・・
完済するまで待ったほうがいいですかね?
返済額は後どれくらい残っているの?
過バライ金が借金額を上回るようだったら、返し終わったも同然の扱いを受けるから、ブラックリストには載らないよ
マジっすか!
残りの借金額はだいたい30万円くらいです
ニコスといつ、どれくらい取引があったか覚えている?
ニコスとは、日本信販時代からの付き合いで、大学2年の息子が生まれたばかりの頃だったので、えーっと、2000年あたりくらいからスタートしたかな?
ということは、少なくともグレーゾーンで借りた時代が7年程度あるわけだ。
これはひょっとすると過バライになってブラックリスト登録は回避できるかもね
やった! じゃあ請求しても問題なさそうですね
とりあえず、取引履歴を取り寄せて調査をしてみることからだね。ひょっとすると分断とかややこしい事案もあるかもだから。
調査して結果を確かめてから請求するかしないかを決めればいいよ
ありがとうございます! そうします
保正田よし子さんの相談
今、カードローンを利用中なんです。地方銀行のカードローンで保証会社がニコスの。
その状態で、ニコスに過バライ金請求をするとどうなるかという事ですね?
はい、マズいことありますかね・・・
地方銀行のカードローンで保証会社がニコスの場合、過バライ金請求の影響として考えられるのは、借り入れが止められる可能性がありますね
では、何か大きな買い物をしたいと思って20万円の増枠を申し入れたとしても、断られる可能性が高いと・・・
あくまで可能性ですが。まあ、そのカードは返済限定のカードになると考えたほうがよいかもしれません
わかりました。正直、カードローンは別会社のものがありまして、そちらで対応できると思います。
特にニコスが保証会社となっている地方銀行のカードローンでなければ絶対にダメということもないので
そうであれば請求は問題ないかもですね。ニコスの返済自体が終わっているのであれば他社カードへの影響はありませんから。お任せします
ありがとうございます。スッキリしました
足内よう子さんの相談
ニコスには取引履歴の開示期間が不完全という情報がありますけど・・・
クレジット業者にはこの手の話があるので要注意です。
ニコスの場合、平成7年、西暦でいうと1995年の1月以降しか開示されません。
つまり、それ以前から取引があった人は、過バライ金の完全調査が難しくなります
私がまさにそれでして・・・おそらく未開示の期間が5年くらいあると思います
その期間中に限度額いっぱいまで借り入れを行っていた場合、少なくない過バライ金の発生が予想されますね。
でも先ほど申した通り、この間の正確な額を調べるのは至難の業ですよ。
ジャングルで落とした百円玉を探し出すようなものです
そうですか・・・その時期の過バライ金を特定しようと思った場合、具体的にどんな方法があるのでしょうか?
当時借り入れや返済をした物的証拠となるニコス側の領収書や銀行通帳のコピーなどを一つひとつ集めることですね。
証拠集めだけでもかなりの時間がかかりますし、交渉期間の長期化は避けられません
もう20年以上昔の話ですし、当時の領収書なんて残っていないです。どうしましょう?
証拠がそろわないままに争って裁判が有利に運ぶとは思われません。
取引履歴の記録がはっきりした平成7年1月以降分の請求であれば、私のところ含め多くの事務所が過バライ金を確実に取り戻せる交渉ができると思いますが
そうですね。その分が戻るだけでもいいと思ったほうがいいかもしれませんね・・・
過バライ金の計算は自分でもできる!
でも実際計算となると計算ソフトをダウンロードして年月日や貸付金、返済額を入力したり、何かと大変。
でも、ニコスならこの作業量がグンと減るんだよ。
まず、ニコスへ「取引履歴の開示をお願いします」
と電話連絡。
すると1ヶ月~2ヶ月くらいたって取引履歴が自宅に届くので、取引履歴の内容とともに「債権届出書」を確認しよう。
過バライ金が発生している場合、届出書の表紙(貸付金部分)にマイナス表示の数字が出ていて、これが過バライ金の計算結果になるよ。
そう、ニコスは個人の開示に対しても過バライ金を計算してくれる親切な業者なんだ。
ニコス過バライ金計算書も添付されているから、ここでも過バライ金の発生額を確認できるよ。
通常の業者で必要な「取引履歴の確認」→「計算ソフトのダウンロード」→「利息の再計算」というプロセスをすっ飛ばせるから楽だね!
ニコスは計算済みの取引履歴を送付してくれるといっても、計算してくれるのは元本までだからね。
「過バライ利息」は、自分で計算しないとダメだよ!
過バライになっている年数が多ければ多いほど、利息がたくさん付くことになり、計算しないともったいなく感じることも。
もちろん、最初から「利息なんていらない」という人は別だけど。
すでに計算済みのニコス過バライ金計算書で、過バライになった状態をどこで確認すべきかといえば、「残元金」という箇所。
ここがマイナス表示になっている部分が過バライの状態だからね。
最終取引の段階が「-」で終わっている。
これが過バライ金発生を表していることになるよ。
ちなみに、最終取引の部分が10年以上前だと、時効が成立している証になる。
この点も、取引履歴で忘れずに確認しようね!
ニコスに過バライ金請求したいんですけど、何か注意点とかありますか?