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お金は借りたら返す!返せないときだけ利用できるのが債務整理

執筆: 司法書士 相澤 剛 更新

返せないときだけ利用できるのが債務整理

借金にはいろいろな種類があり、人によって借り方も返し方もさまざまですが、どんな借金でも言えるのは、「目指すべきは完済」

もちろん、多額に膨らんで返済不可能になった借金を無理に返せとは言えませんし、そんなときは債務整理を有効に活用してほしいものです。

債務整理にしろ、借金の消滅時効にしろ、借金逃れのためにある方法ではなく、また最初からそれを当てにするものではない点を踏まえておいてください。

このページは、「借金にはどんな方法があるのか」「借りたらどんな返済になるのか」「返せなくなった場合どのような対処が適切か」などの情報を伝える内容となっています。

借金や利息、債務整理について考えるきっかけにしてもらえれば幸いです。

借金いろいろ 借りる理由もいろいろ

借金に対して悪いイメージを持つ人は少なくありません。

しかし、以下でご紹介する借金の種類や借り方をみると、誰もが一度は「経験ある」と思い当たるフシがあるのではないでしょうか?

家族や友人など近しい人からの借金

家族や友人からの借金

家族や友人知人から借りたお金も、立派な借金です。

本当に困ったとき、業者を頼らずまず親や友達を頼る人は多いでしょう。

もちろん、遠慮のいらない近しい関係だからといって、証文も利息も返済期限もないからといって、借りるだけ借りて後は知らんふり、はよくありません。

そんなことをすると、最悪友人とは絶縁、家族とも疎遠になってしまうでしょう。

お金をつくるのは簡単ですが、一度ヒビが入った信頼関係を回復させるのは困難!

相手が誰であろうと、少額の借金であろうと、きちんと返すのが筋!

「借りるは一時の恥」かもしれませんが、「返さぬは一生の恥」とならないように!

ちなみに、自己破産する場合は家族や友人からの借金も報告し、整理対象に加えなければなりません。

奨学金制度の活用

奨学金

経済的な理由や家庭環境の事情で学費の支払いが難しい学生に対し、費用が貸与される「奨学金制度」の利用も、借金の部類に入ります。

低金利でお金を借りられるのがメリットですが、大学を卒業し社会人になってすぐ返済生活がはじまります。

新卒だと高い給料は望めませんし、しばらくの間は苦しい生活が続くかもしれません。

無担保融資(キャッシング・ショッピングリボ払い)

無担保融資

担保なしの簡単審査でお金を借りる方法といえば、キャッシングやクレジットカードのショッピングリボ払いです。

安定した収入のない学生やアルバイト・パートでも審査さえ通れば借りられるお手軽サービス。

生活費から、旅行、学費、冠婚葬祭、ギャンブルまで、お金を借りる理由は基本的に何でもOK。

注意したいのは、15~18%の高い金利

借りやすい反面、利息が高額で高い返済リスクが伴うわけです。

無理のない範囲で計画的に借りないと、延滞や多重債務に陥り、最悪破産となる事態に注意しなければなりません。

目的ローン

無担保融資

目的ローンとは、お金を借りる目的が決まっているローンをいいます。

自動車ローンや教育ローン、旅行ローン、医療ローン、美容ローン、ブライダルローンなど、その種類はさまざまです。

もっともメジャーかつ高額借入となるのは、やはり住宅ローンでしょう。

ほとんどの人は、新築を購入する際、銀行や信用金庫などの金融機関が提供する住宅ローンを利用します。

返済期間は30~35年と長期にわたり、定年退職後も返済を続ける方もいます。

元本が高額なのはもちろんですが、上乗せされる利息支払いだけでも大きな金額。

金利や総返済額は提供する金融機関によって異なるため、自身の収入や返済能力に応じて賢く選ぶのが重要です。

事業融資

事業融資

事業融資では、国・自治体など公的機関から借りる方法がもっとも低金利です。

ただし、これらの公的機関による融資審査はハードルが高いのがデメリット。

審査に通らない場合、消費者金融の無担保ローン、信販会社の事業ローンを選ぶ妥協しかありません。

無担保ローンや事業ローンは借りやすい一方で支払う利息額が高く、計画性のない借り方を続けると財務状況への悪影響が懸念されます。

短期的には少額も長期的に高額になりやすい「利息」

お金を借りると、借りた金額だけの返済では済まされず、金利に伴う利息を期日までに返済するのがどの借り方にも共通して言えることです。

この金利や利息が一番高くなる借り方といえば、キャッシングやショッピングリボ払いでしょう。

将来的に滞納や破産を招く人というのは、消費者金融や銀行カードローン、クレジットカードのキャッシング・ショッピングリボ払いを利用し、かつ借入先が複数にまたがる多重債務者がほとんどです。

キャッシングやショッピングリボの金利は高い

金利と利息が高くなるのは主に以下の商品です。

金利相場
借り方金利相場

消費者金融カードローン
クレジットカードのキャッシング

15~18%

銀行カードローン

13~15%

クレジットカードのショッピングリボ払い

15%程度

※限度額によっては低金利の場合もあります。

銀行カードローンは消費者金融やクレジットカードのキャッシングと比べ、2~3%低い金利で借りられます。

銀行カードローンといえば「金利が低い反面、審査が厳しく借りにくい」イメージがありましたが、昨今は必ずしもそうとは言えないようです。

2020年に金融庁や消費者庁などが発表した『多重債務者対策をめぐる現状及び施策の動向』によると、銀行カードローンの利用者が増加傾向であることがわかっています。

消費者金融などの貸金業者の貸付残高は、銀行カードローンの貸付残高より高額の傾向でしたが、2014年度を境に逆転し、それ以降は2018年現在まで銀行カードローンの貸付残高が上回る結果となっています。

ワンポイント

2018年貸付残高

銀行カードローン:5.7兆円

貸金業者:4.6兆円

参考多重債務者対策をめぐる現状及び施策の動向

消費者金融やクレジットカードのキャッシングと比べ低い金利が売りの銀行カードローン。

ユーザーにとっては魅力ですが、やはり借り過ぎは利息過多となり、多重債務リスクに警戒したいところです。

多重債務や自転車操業のリスク

「返済が苦しくなって滞納が続いている」

「とうとう払えなくなって債務整理しか方法がなくなった」

このような債務者の借金情況を調べてみると、複数の借入先を持つ多重債務状態になっている人が少なくありません。

高い利息を収入だけでは返済できず、別の業者に借りて返す自転車操業に陥るケースも。

キャッシングやショッピングリボ払いは高金利とはいえ借りやすく、困ったときにとても便利です。

その利便性に長引く不況やコロナ禍も手伝い、近頃は低収入を理由に消費者金融や銀行カードローン、クレジットカードから借金する人が増えています。

借金のきっかけで1番多いのは「低収入・収入の減少」

どうしても返せないときはどう対処する?

滞納しているのに何の対策も取らないでいると、状況は悪くなる一方です。

このようなときは借金問題のプロである弁護士・司法書士への早めの相談が大切。

返せない借金を解決するには債務整理しかない

債務整理

借金はきちんと完済するのが理想ですが、どう考えても返すのが難しい場合、債務整理での解決が望まれます。

債務整理の手続きに入ると、まず督促や取り立てが止まり、一時的に借金の返済に追われる日々から解放されます。

債務整理には「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3つの方法があり、どの方法が適切かは、弁護士・司法書士が債務者の年収や返済能力、債務状況などをみて判断。

利息をカットした元金のみの債務なら完済できる
任意整理
元金の一部のみの完済なら可能
個人再生
借金をまったく払えない
自己破産

債務整理の選択基準は債務状況や返済能力であり、これらに優先して本人の希望や要望も当然考慮されますが、事実上、返済することが厳しい場合も多々あるかと思います。

その場合には法律家が依頼者に手続きの説明をし、納得して頂いた上で(自己破産等の)法的手続きを取って頂く形になります。

借金には消滅時効があるが、「放置」はよくない

「放置」はよくない

消費者金融や銀行のカードローン、クレジットカードのキャッシングやショッピングリボ払いの借金は、最後の返済から5年で消滅時効を迎えます。

もしかしたら、すでに時効を迎えた借金もあるかもしれません。

5年経てば時効となる法制度を利用して借金返済を免れようとしたらどうなるのでしょうか?

貸金業者は時効になるまでみすみす見逃してくれるでしょうか?

運よく時効成立となるケースもありますし、そうでない場合もあります(そうでない可能性のほうが高いと考えておいたほうがよいでしょう)。

また、最後の返済から5年経過すれば確かに時効になる借金も、「時効の援用手続き」をしなければ、支払い義務は完全に免除されません。

貸金業者はおそらく時効を防ぐために貸金返還請求訴訟を起こすでしょう。

この訴訟で業者が判決を勝ち取れば、時効は更新され、時効期間は10年に延びてしまいます。

返還請求訴訟で勝訴した業者が強制執行を申し立てれば財産は差し押さえられ、日常生活に大きな支障が生じます。

借金を放置してもよいことは何もなく、自分の首を絞めるだけです。

返せないのなら、放置して逃れようとするのではなく、債務整理など法的かつ正当な手段で解決を目指しましょう。

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